Governance ガバナンス

コンプライアンス基本方針

2024年9月更新

コンプライアンス 基本方針

デンカグループは、コンプライアンスを、法令・定款・社内規程の遵守にとどまらず、良き企業市民として企業倫理と社会規範を遵守し続けることと理解しています。コンプライアンスは、事業活動の大前提たるステークホルダーからの信頼の礎であり、経営上の重要課題です。デンカは、デンカグループが将来にわたり企業価値を高めていくための経営基盤として、グローバルレベルでのグループ・コンプライアンス体制の強化に努めています。

基本方針

当社は、デンカグループ全体の行動基準を示す「デンカグループ倫理規定」の遵守徹底をはかるため、社長を委員長とした、コンプライアンスに関する包括的な監督と経営陣への報告を行う「倫理委員会」の下、法務部・内部統制部・人財戦略部・知的財産部・環境保安部・品質保証部、関連各部門が各専門領域においてコンプライアンスの徹底を担っております。
当社では、国内外のデンカグループの全役職員がデンカグループ倫理規定に沿って行動できるようにするため、デンカグループ倫理規定の定めを明確化・具体化した国際水準に基づく行動ガイドラインとして「Standards of Business Conduct(ビジネス行動基準)」を策定しました。
また、当社は、デンカグループにおけるコンプライアンス体制の構築・運用を効率的かつ効果的に行うため、グループ各社のコンプライアンスリスクの重大性を分析した「リーガル・ハザードマップ」を作成しております。

デンカグループのコンプライアンス体制

コンプライアンス推進体制

コーポレートガバナンスに対するこれまでの取り組み

デンカグループは、コーポレートガバナンスを、ステークホルダーの皆さまの信頼と共感を得て、企業価値を向上させていくための土台と考えています。経営の透明性と健全性の確保に努め、コーポレートガバナンスの高度化に取り組んでいます。

  目的 取り組み
2007年 意思決定の迅速化 取締役の人数を半減するとともに、執行役員制度を導入
2008年 取締役が対等な立場で業務執行の監視・監督をおこなう 取締役における役位(専務取締役・常務取締役等)を廃止
業務執行と監視・監督機能との明確な切り分け 業務執行の権限と役位を取締役から執行役員へ委譲
取締役に対するチェックを機動的に実施 取締役の任期を1年に短縮
外部の視点で経営のチェックを強化 2名の社外取締役を選任することで、社外監査役2名(法定)とあわせた計4名の社外役員を選任
取締役会以外においても十分な交流を図ることによって、適切なアドバイスができる体制の整備 社外役員が定期的に経営トップと意見交換を実施
経営の重要事項に関わる討議を深めることで、決定プロセスを迅速化 取締役・監査役(社内)、一部執行役員を構成メンバーとする経営委員会の設置
2015年 ガバナンス体制を拡充して、経営の透明性と健全性向上を図る 社外取締役を増員(2名から3名に増員)するとともに、取締役会の人数を減員(取締役定員を2名減員)
社内および社外の取締役・監査役の間で自由闊達で建設的な議論・意見交換・情報交換・連携強化の場の整備 従来年2回実施していた、社外取締役・監査役懇談会を強化し、「取締役・監査役懇談会」を実施
持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図るための最良のコーポレートガバナンスの実現 「デンカコーポレートガバナンス・ガイドライン」の制定
当社の事業に対する理解を深めるとともに、取締役会における議論を活発化 社外役員に対し、十分な説明を要するような個別付議案件について、事前説明を充実化
社外役員間での情報交換、認識共有を図る 年4回「社外役員連絡会」の実施
2016年 当社の中長期および短期的な事業・研究方針の理解促進 社外役員に対し、年2回「事業・研究方針説明会」(現:方針説明会)の実施
執行役員の業務執行に対する十分な監査・監督 取締役会における付議資料や報告資料の内容について明瞭化
取締役会の実効性向上 全取締役および全監査役による、取締役会の実効性に関する分析・評価を毎年おこない、その結果をコーポレートガバナンス報告書へ開示
2017年 指名・報酬を含むガバナンス関連等、経営の重要課題について、取締役会が社外役員の多様な意見や助言を受けることで、透明性と客観性のある経営判断につなげる 全社外取締役、全社外監査役、会長、社長を委員とする「経営諮問委員会」を設置
  「取締役・監査役懇談会」の名称を「経営課題懇談会」に変更
2019年 より迅速な意思決定を実現するとともに、監査等委員である取締役が取締役会における議決権を持つこと等により、取締役会の監督機能をより一層強化することで、さらなるコーポレートガバナンスの強化ならびに企業価値の向上を図る 「監査役会設置会社」から「監査等委員会設置会社」へ移行
  「経営諮問委員会」の名称を「指名・報酬等諮問委員会」に変更
2021年 会長・社長退任者の相談役・顧問就任規定の見直し 相談役の廃止
取締役会と執行体制の役割の明確化および取締役会における議論のさらなる実効性向上と意思決定の一層の迅速化 取締役の人数を12名体制から9名体制にするとともに、取締役会における社外取締役の比率を44%超へと増加
2023年 独立性・客観性強化による実効的な委員会運営を図る 指名・報酬等諮問委員会の委員長に社外取締役を選任
インセンティブ強化 役員報酬制度の見直し
  1. 報酬構成比率の見直しと短期インセンティブの強化
  2. 個人業績評価制度の導入
  3. 執行役員への株式報酬の導入
サステナビリティに関わる活動と非財務目標・KPIの進捗およびリスク・収益機会への対応 社外取締役、常勤監査等委員をオブザーバーとする「サステナビリティ委員会」の設置
株式会社ディ・エフ・エフ, デンカ株式会社 CSR・広報室, デンカ株式会社 IR室, 星和ビジネスリンク

デンカグループ倫理規定

「デンカグループ倫理規定」は、デンカグループの企業価値を最大化するため、デンカグループ各社の役職員が遵守すべき行動基準を定めています。デンカは、デンカグループにおけるデンカグループ倫理規定遵守の徹底をはかるため、社長を委員長とする倫理委員会を設置しております。倫理委員会は、デンカグループのコンプライアンスについて包括的な監督と経営陣への報告を行います。倫理委員会の下、社内規程に基づき、倫理委員会事務局を構成する法務部が、デンカグループ共通ルールであるグループポリシーとデンカの全社共通規程の整備、デンカグループに対する各種のコンプライアンス研修の実施などを始めとする、グローバルレベルでのグループ・コンプライアンス体制の強化を推進しております。さらに内部統制部・人財戦略部・知的財産部・環境保安部・品質保証部、関連各部門が、各専門領域においてグループレベルでのコンプライアンスの徹底を担っております。

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グローバル共通のビジネス行動基準 ~Standards of Business Conduct~

2019年10月制定、2023年7月1日改定

デンカは、国内外のデンカグループの全役職員がデンカグループ倫理規定に沿って行動できるようにするため、2019年10月、デンカグループ倫理規定の定めをより明確化・具体化した、国際水準に基づく行動ガイドラインとして、「デンカグループビジネス行動基準(Standards of Business Conduct)」を定めています。その項目は、以下の通りです。

第1章  コンプライアンスの基本ルール
第2章  環境保全と安全衛生
第3章  独占禁止法の遵守
第4章  輸出規制
第5章  インサイダー取引の禁止
第6章  個人情報の安全管理
第7章  製品の品質の維持と向上
第8章  秘密情報と知的財産
第9章  マネーロンダリング(資金洗浄)の防止と反社会勢力への利益供与の禁止
第10章 反贈収賄と接待・贈答
第11章 政治活動と政治献金
第12章 地域社会との関係/国際業務方針
第13章 職場とサプライチェーンでの人権尊重
第14章 声を上げて懸念を伝える

第1章の基本ルールは、行動基準を制定した目的のほか、会社資産の保護と使用目的、正確な記録、正しい報告、監査・調査等への協力、会社の利益と個人の利益が抵触する場合の行動基準など、役職員による不正行為の温床となりがちな事柄についての行動基準を含みます。
デンカは、「ビジネス行動基準」を、日本語版・英語版・中国版で作成し、デンカおよびグループ会社の役職員に対し冊子として配布するだけでなく、イントラ上に常時掲載し、その周知に努めています。

ビジネス行動基準日本語版日本語版
ビジネス行動基準英語版英語版
株式会社ディ・エフ・エフ, デンカ株式会社 CSR・広報室, デンカ株式会社 IR室, 星和ビジネスリンク

リーガル・ハザードマップによるグループ・コンプライアンス体制の強化

デンカが作成する「リーガル・ハザードマップ」では、デンカグループ各事業に係わる法分野を10種類程度選定して、グループ全体のコンプライアンスリスクの軽重を分析しています。そして、このマップに基づき策定する「デンカ・グローバル・コンプライアンスプログラム」によって、グループ全体の効果的な研修を実施するとともに、グループポリシー(グループ共通ルール)や全社共通規程の整備・見直しをはじめとするコンプライアンス体制の強化を進めています。

①リーガル・ハザードマップによるリスクの洗い出し→②解決策立案→③実施・実行→④評価のPDCAサイクル

デンカグループ各社が遵守すべき法分野と、コンプライアンス違反リスクの一般的な一例

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デンカ・グローバル・コンプライアンス・プログラム ~Denka Global Compliance Program~

法務部は、「リーガル・ハザードマップ」に基づき、「ビジネス行動基準」が定めるコンプライアンス全般に関する研修に加え、労働法制、ハラスメント防止、個人情報・秘密情報保護等情報セキュリティ、競争法遵守、安全保障貿易管理・経済制裁規制などの分野をテーマとした研修を、国内外のデンカグループ各社の役員・従業員向けに、コンプライアンス集合研修・E-ラーニング、Webinar等により実施しています。また、2023年度においては、デンカグループ全体でコンプライアンス最優先の態勢と企業風土の構築を推し進めていくため、コンプライアンス強化週間を設けて、社長メッセージを発信するとともに、従業員を対象としてコンプライアンス集合研修・E-ラーニングの実施内容を踏まえたコンプライアンスアンケートを実施しました。

デンカ本社での集合研修の様子デンカ本社での集合研修の様子
各コンプライアンス研修受講従業員割合
研修名 受講率(%) 実施した事業所
対面式コンプライアンス集合研修※1 全体 94.7% デンカ本社、工場、研究所、支店及び営業所、一部のグループ会社※2
デンカ・グローバル・コンプライアンス・プログラム
(e-ラーニング)※3
72.8% デンカ本社、工場、研究所、支店及び営業所、一部のグループ会社
  • ※1集合研修は会社支給のPC及びメールアドレスを持たない従業員も対象。工場には構内グループ会社も含む。
  • ※2製造拠点を持つ関係会社を中心に、DCG、Icon、DISB、デンカアステック、デンカアヅミン、デンカエラストリューション、デンカポリマー、九州プラスチック、日ノ出化学工業にて実施。
  • ※3E-ラーニングは会社所有PC及びメールアドレスを持たない従業員は対象外
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グループポリシー(全グループ共通規程)と全社共通規程の整備

デンカは、情報セキュリティに関する国際規格であるISO27001に沿って、「情報セキュリティ・ICTガバナンス関連のグループポリシーとして、「情報セキュリティ基本方針」、「デンカグループ・ICTガバナンスポリシー」、「デンカグループ・情報セキュリティポリシー」、「デンカグループ・ICTシステム利用ポリシー」、「デンカグループ・シークレシーポリシー」の整備・見直しを行い、2021年4月に施行しました。デンカは、デンカグループ役職員に対する情報セキュリティに関する各グループポリシーの研修を計画的に行い、それらの周知徹底に努めます。

情報管理規程の体系図(イメージ)

情報管理規程の体系図(イメージ)

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