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資源循環推進への取り組み

2025年8月更新

資源循環推進への取り組み

資源循環(サーキュラーエコノミー)に関する考え方

デンカグループは、合成樹脂の素材からポリマーの加工・成型までにわたる一貫した製造設備と製品開発力を持つ強みを活かして、地球環境負荷低減とプラスチックの効率的な利用を促す、新たなソリューションの開発と提供を積極的に行っています。また、クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)に参加し、産業界が連携する取り組みにも参画しています。

  • 2019年に設立された、プラスチック廃棄物の排出による海洋汚染防止を目指した、多様な企業間が連携してイノベーションを加速するためのアライアンス。
「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に関する当社対応について

海洋プラスチックごみ問題、気候変動問題、諸外国の廃棄物輸入規制の強化などを契機として、国内におけるプラスチックに係る資源の循環促進等の重要性が高まり、今般、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が、2021年6月に公布、2022年4月1日に施行されました。当社の対応は以下の通りです。

プラスチック使用製品設計指針への対応について
  1. 減量化した製品の上市を推進します。
  2. バイオプラスチックを利用した製品の上市を推進します。
  • 引き続き顧客要求に基づくニーズ対応や本法に則したシーズ製品の研究開発を継続して、プラスチック使用製品設計指針を配慮した製品の上市を進めてゆきます。
製造・販売事業者等による自主回収・再資源化事業について
  1. ケミカルリサイクル事業を推進します。
  • 2024年3月よりケミカルリサイクルプラントの稼働を開始しました。
プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出の抑制・再資源化の目標と計画について
  1. 排出の抑制として、有価物化の推進を継続します。
  2. 再資源化として、リサイクル化と熱回収の推進を継続します。
  3. 最終処分量(埋立)の削減を推進して、ゼロエミッションを継続します。
その他の対応について
  1. 従業員に対する、排出の抑制・再資源化等に関する教育訓練を実施しています。
  2. 事業所ごとに管理部門と責任者を明確にして、排出の抑制・再資源化等の状況を適切に把握するとともに、その記録を管理しています。
ケミカルリサイクル

当社は持分法適用関連会社である東洋スチレン(株)と、ポリスチレン樹脂のケミカルリサイクルの事業化に着手しました。米国のアジリックス社より技術を導入し、当社千葉工場内にプラントの建設(年間処理能力:約3,000t)を決定、2024年3月より稼働を開始しました。環境への貢献度として、ケミカルリサイクルプロセス適用によるCO2排出量削減と、同設備による新たな発生量(副生物の再利用も含む)を総合し、既存の単純焼却プロセスに対しライフサイクルベースで約40%の削減が可能と見込んでおります。早期の本格実装実現を目指して、取り組みを進めていきます。

ケミカルリサイクル循環モデル

サーキュラーパートナーズ(CPs)

経済産業省は、2023年3月に策定した「成長志向型の資源自律経済戦略」に基づき、サーキュラーエコノミーの実現を目指し、産官学の連携を促進するためのパートナーシップ「サーキュラーパートナーズ」を設立しました。当社もその取り組みに賛同し、2024年4月に参画のうえ、以下の目標を設定してサーキュラーエコノミー推進に取り組んでいます。

カテゴリ 循環経済における『資源循環』に関する目標
タイトル・数値 環境対応製品の市場投入数 30品種
概 要 デンカグループでは、持続可能な社会の実現を目指し、グループ独自の資源循環システムブランド「D-NODE™(ディーノード)」を立ち上げました。「D-NODE™」を通じて、ケミカルリサイクルやマテリアルリサイクルを含む適切な方法でのリサイクルやバイオマス素材の活用(マスバランス方式を含む)により、30品種のスチレン系環境対応製品の市場投入を目指してまいります。
目標達成日 2031年3月31日
  • D-NODEはデンカ株式会社の商標です。
ISCC PLUS認証

ISCC PLUS認証は、リサイクル原料やバイオマスなど、持続可能な資源を使った製品の管理や信頼性を保証する国際的な認証制度です。この認証を取得したことで、マスバランス方式(※1)を用いた持続可能な原材料の製品も取り扱えるようになりました。マスバランス方式の信頼性を確保し適切な管理・運用を行うことは、資源循環の推進において重要な役割を果たすと考えており、今後もデンカグループは、ISCCの最新の規定に則り、ISCC PLUS 認証の要求事項に準拠することを約束し、宣言します。

会社名・拠点 カテゴリー 製品 認証取得時期
デンカ株式会社 千葉工場 bio, bio-circular, circular スチレンモノマー
スチレン系樹脂
スチレン系シート
2024年5月
デンカ株式会社 伊勢崎工場
(太田)
bio, bio-circular, circular スチレン系シート 2025年取得準備中
Denka Singapore Pte Ltd bio, bio-circular, circular スチレン系樹脂 2023年1月
デンカポリマー株式会社
五井工場・香取工場・佐倉工場
bio, bio-circular, circular 食品容器 五井:2024年5月
香取:2024年11月
佐倉:2024年6月
  • ※1マスバランス方式とは、異なる原料(例:石油由来原料と廃プラスチック由来のリサイクル原料)が混合される場合に、特定の原料の投入量に応じて生産する製品の一部にその特性を割り当てる流通管理方式。
環境対応容器

プラスチック製食品容器の製造販売を行うデンカポリマーは、デンカが開発した「バイオマスBOPS」(マスバランス方式(※1))や、A-PETより35%の軽量化を実現したBOPSシート「エコクリア」を使用した環境に優しい容器の開発を推進しています。

  • バイオマスBOPS(左)バイオマスBOPS
  • 高強度BOPSシート(右)高強度BOPSシート
株式会社ディ・エフ・エフ, デンカ株式会社 CSR・広報室, デンカ株式会社 IR室, 星和ビジネスリンク
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環境方針

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地球環境への配慮 デンカは、世界の化学工業が推進している、レスポンシブル・ケアを軸に、地球環境保全に取り組んでいます。化学メーカーの責務とし...

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カーボンニュートラル実現

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2050年度までのロードマップ デンカグループは、2020年度に2050年度のカーボンニュートラルの実現を表明しました。また、そのマイル...

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環境経営の考え方

2050年度の「CO2排出ネットゼロ」を目指す 2030年度においても2013年度比50%削減 デンカグループは、社会や生態系が将来にわた...

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環境汚染防止に関する方針

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デンカは、グループ各社の生産設備などから排出される環境負荷物質を的確に把握し、継続的な削減に取り組んでいます。対象物質は、CO2などの温室効果ガス...

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温室効果ガス排出量削減に向けた取り組みと削減目標

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温室効果ガス排出量について ゼロエミッションに向けた取り組み 情報開示への取り組み フロン類...

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気候変動のリスクと機会

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リスクと機会の対応 気候変動がもたらすリスクと機会について、気温上昇1.5℃未満(グラスゴー気候合意)・4℃(現状成り行き)のシナリ...

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クリーンエネルギーの取り組み

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再生可能エネルギーの拡大と環境負荷の少ない発電技術の導入 デンカは100有余年にわたって再生可能エネルギーの利用に取り組んでいます。水...

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自家用発電所と最大出力

水力発電所(地図) ※2024年8月現在/合弁会社の当社分を含む 自家用発電所(2024年3月...

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環境エネルギー関連補助金

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環境エネルギー関連等補助金の活用 当社は、省エネルギーや環境負荷の低減に取組むにあたり、経済産業省や環境省などの補助金制度を積極的に活用して...

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生物多様性への対応

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生物多様性に関する考え方 生物多様性への取り組み TNFDフォーラムへの参画 ...

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水資源保全

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当社グループの課題 具体的な取り組み 水資源データ 水リスク評価 ...

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資源循環推進への取り組み

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環境会計

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環境保全コスト 環境保全効果 経済効果 環境保全コスト ...

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主な環境負荷の状況

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データ範囲:デンカ本体の全事業所8拠点合計(デンカ製品売上70%以上製造) ※2024年度の最終処分量(埋め立て処理...

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2023年度パフォーマンスデータ

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CO2排出量 2023年度は、主力である青海工場が減産し、CO2排出量は大幅に減少しました。2023年度も、各製造プラントの省エネや発...

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事業所別パフォーマンスデータ

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2024年度 主な物質の排出量及び水利用量の割合 本社、営業所 青海工場 千葉工場 ...