Environment 環境

温室効果ガス排出量削減に向けた取り組みと削減目標

2024年9月更新

温室効果ガス排出量削減に向けた取り組みと削減目標

温室効果ガス排出量について

当社は、自身の活動で直接の削減が可能である、自社排出分(Scope1、2)に係るCO2排出量について、2050年のカーボンニュートラルを目指しています。原燃料・プロセスの環境負荷低減化、省エネ・再エネの拡大を目指します。低炭素化を推進するためには、個社での対応には限界があるため、自社努力に加えて社会インフラの整備のため周囲の企業群、あるいは地方自治体との連携を積極的に模索しています。

温室効果ガス排出量の現状(Scope 1、Scope 2)
単位 2021 2022 2023
Scope 1 万t-CO2 162.0 155.9 139.3
Scope 2 万t-CO2 52.6 47.6 35.9

温室効果ガス排出量削減の中長期目標(Scope1+2)

温室効果ガス排出量削減の中長期目標(Scope1+2)

  • デンカグループ(連結)

具体的な取り組み

2023年度の製品のバリューチェーン全般にわたる排出量(Scope3)は、青海工場の生産量減少に伴い、各カテゴリーの数値が減少しました。今後も、上流・下流の取引先との協力や、当社の特色ある技術を活かした環境貢献製品・環境負荷低減技術の開発・提供を通してScope3の削減を図ってまいります。

バリューチェーンに係る温室効果ガス排出量の現状(Scope3/2023年度)

Scope3 排出量

バリューチェーンに係る温室効果ガス排出量の現状(Scope3)
カテゴリー 2022年度 2023年度
排出量(t-CO2/年) 割合(%) 排出量(t-CO2/年) 割合(%)
C1 購入した製品・サービス 846,856 53.2 779,585 55.1
C2 資本財 116,783 7.3 66,623 4.7
C3 Scope 1,2に含まれないエネルギー関連活動 128,465 8.1 109,607 7.7
C4 輸送・配送(上流) 131,555 8.3 110,136 7.8
C5 事業から出る廃棄物 18,398 1.2 17,989 1.3
C6 出張 546 0.0 563 0.0
C7 従業員の通勤 1,705 0.1 1,760 0.1
C8 リース資産(上流) - 0.0 - 0.0
C9 輸送・配送(下流) 0 0.0 0 0.0
C10 販売した製品の加工 - 0.0 - 0.0
C11 販売した製品の使用 - 0.0 0 0.0
C12 販売した製品の廃棄 347,466 21.8 328,816 23.2
C13 リース資産(下流) - 0.0 - 0.0
C14 フランチャイズ - 0.0 - 0.0
C15 投資 - 0.0 - 0.0
合計 1,591,774 100 1,415,079 100
ゼロエミッションに向けた取り組み

当社は、社内産廃をセメントキルンの原料代替や熱エネルギー代替として活用したり、各種生産プロセスの改善により廃棄物発生量を削減するなど、ゼロエミッションを継続中です。

  • ゼロエミッションの定義: (廃棄物埋立量÷全廃棄物発生量)<1% 対象は関連会社を含む国内事業所
情報開示への取り組み

企業の社会的責任を重視するESG投資が注目される中で、環境対応関連の情報開示の重要性が高まっています。当社では、財務関連報告書や外部フレームワークへの公開を通じて、環境負荷低減対応についての情報開示に積極的に取り組んでおります。
デンカグループはバリューチェーン全体を含む気候変動に関する情報を積極的に開示し、持続可能な資源とエネルギーの活用を目指す環境経営の強化と企業価値向上を目的として、2015年度からCDPの「気候変動」質問状への回答を開始しました。2019年度からは「水セキュリティ」にも対応を広げています。また、CDPへの回答を客観的に解析し、環境経営に関わるガバナンスと気候変動を考慮した未来洞察によるリスクと機会の検討と改善を行っています。
2023年度は、「気候変動」で「A-」、「水セキュリティ」で「B」のスコアを獲得しています。

フロン類排出削減の取り組み

当社では、対象機器※1を所有する管理者としての責務を果たすべく以下の取り組みを実施中です。

2020年4月1日から、デンカ本体事業所が所有する全ての対象機器につきまして、一般財団法人 日本冷媒・環境保全機構(JRECO)の冷媒管理システム(RaMS)に登録※2し、機器の設置から廃棄に至る、フロン類排出抑制法に定められた機器管理全般を適切に行っています。
老朽化した空調/冷凍設備の更新に合わせ、温室効果の小さい冷媒への切替も行なっています。

尚、JRECOでは、企業のフロン排出抑制法に対する理解・認識、取り組み、情報発信について、毎年フロン対策格付けを行い、当社は3年連続で最高評価であるAランクをいただきました。

今後も、適切な点検と早期の漏えい防止処置を確実に実施し、法令順守はもとより地球温暖化防止の取り組みを推進してまいります。

デンカ本体事業所(本社、7事業所+1研究拠点)
年度 単位 2018 2019 2020 2021 2022 2023
算定漏えい量※3 t-CO2 415 640 572 790 771 5,190
  • ※1対象機器:フロン類排出抑制法に定められた第一種特定製品(業務用空調・冷凍冷蔵機器)
  • ※2所有機器台数:6,669台(空調機器4,140台/冷凍冷蔵機器2,529台) 2024年3月末日現在
  • ※3算定漏えい量:二酸化炭素換算値
第三者検証の実施

温室効果ガス排出量データの信頼性向上、透明性確保と環境経営の継続的な改善を目的として、独立した第三者(ビューローベリタスジャパン株式会社)による検証を受審しております。
詳細はウエブサイトに掲載した報告書をご参照ください。

[検証対象期間]

2021年4月1日~2022年3月31日

[検証範囲]
スコープ1、2の温室効果ガス排出量(エネルギー起源、非エネルギー起源CO2排出量)
スコープ3の温室効果ガスのうちカテゴリー1、6、7の排出量
[対象事業所]
国内におけるデンカの 10 工場(青海工場、大牟田工場、千葉工場、美唄工場、渋川工場、大船工場、伊勢崎工場、伊勢崎太田工場、新潟工場、鏡田工場)
スコープ3の温室効果ガスのうちカテゴリー1、6、7の排出量
[算定範囲]

スコープ1,2は、国内における10工場の、2021年4月から2022年3月31日までの期間の事業活動に伴うエネルギー起源及び非エネルギー起源CO2排出量。
スコープ3は、2021年4月から2022年3月31日までの期間の排出量のうち、カテゴリー1,6,7の排出量。ただし各カテゴリーの算定範囲は当社の決定に基づく。

[検証報告書]
株式会社ディ・エフ・エフ, デンカ株式会社 CSR・広報室, デンカ株式会社 IR室, 星和ビジネスリンク
環境
環境方針

環境方針

地球環境への配慮 デンカは、世界の化学工業が推進している、レスポンシブル・ケアを軸に、地球環境保全に取り組んでいます。化学メーカーの責務とし...

環境
カーボンニュートラル実現

カーボンニュートラル実現

2050年度までのロードマップ デンカグループは、2020年度に2050年度のカーボンニュートラルの実現を表明しました。また、そのマイル...

環境
カーボンニュートラル実現

環境経営の考え方

2050年度の「CO2排出ネットゼロ」を目指す 2030年度においても2013年度比50%削減 デンカグループは、社会や生態系が将来にわた...

環境
環境汚染防止に関する方針

環境汚染防止に関する方針

デンカは、グループ各社の生産設備などから排出される環境負荷物質を的確に把握し、継続的な削減に取り組んでいます。対象物質は、CO2などの温室効果ガス...

環境
温室効果ガス排出量削減に向けた取り組みと削減目標

温室効果ガス排出量削減に向けた取り組みと削減目標

温室効果ガス排出量について 当社は、自身の活動で直接の削減が可能である、自社排出分(Scope1、2)に係るCO2排出量について、2050年...

環境
気候変動のリスクと機会

気候変動のリスクと機会

リスクと機会の対応 気候変動がもたらすリスクと機会について、気温上昇1.5℃未満(グラスゴー気候合意)・4℃(現状成り行き)のシナリ...

環境
クリーンエネルギーの取り組み

クリーンエネルギーの取組み

再生可能エネルギーの拡大と環境負荷の少ない発電技術の導入 デンカは100有余年にわたって再生可能エネルギーの利用に取り組んでいます。水...

環境
クリーンエネルギーの取り組み

自家用発電所と最大出力

水力発電所(地図) ※2024年8月現在/合弁会社の当社分を含む 自家用発電所(2024年3月...

環境
環境エネルギー関連補助金

環境エネルギー関連補助金

環境エネルギー関連等補助金の活用 当社は、省エネルギーや環境負荷の低減に取組むにあたり、経済産業省や環境省などの補助金制度を積極的に活用して...

環境
生物多様性への対応

生物多様性への対応

自然環境との共生は、気候変動対応と並び持続可能な社会の確立に向けてその重要性が高まっており、国際的な情報開示の枠組みづくりが本格化しています。 ...

環境
水資源保全

水資源保全

当社グループの課題 限りある水資源は、気候変動とともにグローバルな課題として認識されています。事業所から海・河川などの公共用水域への排出...

環境
プラスチック問題の取り組み

プラスチック問題の取り組み

デンカグループは、合成樹脂の素材からポリマーの加工・成型までにわたる一貫した製造設備と製品開発力を持つ強みを活かして、地球環境負荷低減とプラスチッ...

環境
環境会計

環境会計

環境保全コスト 分類 効果の内容 2...

環境
主な環境負荷の状況

主な環境負荷の状況

主な環境負荷の状況(2023年度の全事業所合計(カッコ内は2022年度))

環境
2023年度パフォーマンスデータ

2023年度パフォーマンスデータ

CO2排出量 2023年度は、主力である青海工場が減産し、CO2排出量は大幅に減少しました。2023年度も、各製造プラントの省エネや発...

環境
事業所別パフォーマンスデータ

事業所別パフォーマンスデータ

2023年度 主な物質の排出量及び水利用量の割合 本社、営業所 ...