2025年8月更新
限りある水資源は、気候変動とともにグローバルな課題として認識されています。事業所から海・河川などの公共用水域への排出水について水質の維持・向上はもとより、水資源は生産活動の継続に欠かせないもの、効率的な利用が重要と認識しています。当社では水資源を有効活用して水力発電を行っています。水資源は、気候変動とも関連があり、拠点によって干ばつ、豪雨、洪水等の被害も予測されています。そこで当社は将来予想されるリスクを評価し、備えることが重要と考えています。
千葉工場や青海工場などの主要工場では、設備の冷却水を循環させることで水の再利用および取水量の低減を行っております。また、当社は2021年度より水リスク地図(Aqueduct)による当社グループ各拠点の水リスク評価を継続しています。国内各拠点について、取水量、排水量、循環量の現状評価を通じて、より詳細なリスク評価も実施しております。2024年度の水使用量は、グループ全体では製造量の増加に伴い、前年度から若干の増加がありました。水使用量削減に関して、配管の健全化、回収利用を中心に継続的な実施を予定しています。
範囲 | 単位 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 目標 |
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取水量 | 淡水の地表水 | 本体事業所 | メガリットル | 32,889 | 32,700 | 33,035 | 35,038 | 35,851 |
地下水 | 本体事業所 | メガリットル | 24,832 | 25,204 | 25,456 | 27,238 | 27,993 | |
第三者の水源(上水道) | 本体事業所 | メガリットル | 536 | 547 | 482 | 479 | 482 | |
うち、水ストレス地域からの取水(※1) | 本体事業所 | メガリットル | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
合計 | 本体事業所 | メガリットル | 58,257 | 58,451 | 58,973 | 62,755 | 64,326 | |
利用量 | 本体 | 本体事業所 | 千m3 | 58,257 | 58,451 | 58,889 | 62,755 | 64,331 |
国内/海外グループ主要生産拠点 | 国内/海外グループ主要生産拠点 | 千m3 | 50,464 | 47,166 | 64,952 | 65,247 | 65,274 | |
合計 | 本体事業所・国内/海外グループ主要生産拠点 | 千m3 | 108,721 | 105,617 | 123,841 | 128,002 | 129,605 | |
総排水量 | 本体事業所 | メガリットル | 55,336 | 56,107 | 56,642 | 60,280 | 61,648 | |
水リスク・水ストレスの高い拠点の数 | 本体事業所・国内/海外グループ主要生産拠点 | 拠点数 | 4 | 4 | 4 | 4 | - | |
水リスク・水ストレスの高い拠点の割合(連結) | 本体事業所・国内/海外グループ主要生産拠点 | % | 16% | 16% | 16% | 16% | - |
デンカでは、水リスクが高い製造工場はベトナム、中国の工場であり、水ストレスが高い事業所は中国(蘇州)であると認識しています。水ストレスの高い事業所は、デンカの売上90%以上を占める主要工場のうち約16%であることが分かっています。今後も、拠点の新設や事業活動に応じて水リスクの評価・改善に取り組んでいきます。