2018年8月27日制定、2021年11月8日及び 2023年4月1日改定
デンカグループは、気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然災害等への危機管理など、サステナビリティ(中長期的な持続性)を巡る課題を、企業存続を左右する重要課題と認識して積極的・能動的に取り組みます。
さらに、中長期的な企業価値向上の観点から、持続可能な社会の実現と人類共通の課題解決に向けて、ビジネスパートナー、サプライチェーンの皆さまとともに国連が提唱する持続的開発目標SDGsに取り組み、化学のモノづくり企業としてのイノベーションとソリューションの提供を通じて、社会に貢献する企業であることを目指します。
デンカの未来像を表し、全従業員の活動の根幹となるビジョン(コアバリュー、パーパス、ミッション)の下、デンカグループは、グループ全体の事業活動のESG(環境・社会・ガバナンス)における基本的な方針として「デンカグループESG基本方針」を掲げ、各原則の遵守に努めるとともに、高い倫理観に基づく実効性のあるコーポレートガバナンスの構築を通じて、企業価値の向上を図ります。
※ カテゴリーの説明:E(環境:Environment)、S(社会:Social)、G(ガバナンス:Governance)
E | 気候変動対策の推進 | デンカグループは、クリーンエネルギーの利用拡大や事業ポートフォリオの見直し、CO2の回収・利用等革新技術の開発・導入に努め、2030年度までに温室効果ガスの排出量を2013年度比60%削減、2050年までにネットゼロ:カーボンニュートラルの達成を目指します。 |
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E | 環境負荷低減と生物多様性の保全・保護 | デンカグループは、事業活動による大気・水・土壌等の環境への負荷を低減し、生物多様性の保全・保護に努めます。 |
E/S | 持続可能な経済成長と社会的課題の解決 | デンカグループは、イノベーションを通じて、持続可能な経済成長と社会的課題の解決につながる製品・サービス・ソリューションを提供します。バリューチェーン全体の環境負荷低減のために、環境貢献製品・技術の開発、循環型経済の構築に主体的に取り組みます。 |
S | 人権の尊重 | デンカグループは、強制労働の撤廃、児童労働の実効的廃止、雇用と職場に関する差別の排除、労働者の結社の自由と団体交渉権の承認を含め、グループの事業に関わるすべての人々の人権を尊重するとともに、人権意識の啓発と向上に努め、企業責任を果たすために行動します。 |
S/G | ダイバーシティ&インクルージョンの推進と人財育成・働き方改革 | デンカグループは、グループで働く全ての人々の多様性を認め、公平性を確保し、その個性を理解し活かしていくとともに、個々の能力を高める人財育成と固有技術の伝承に努めます。そして、一人ひとりの多様な働き方を応援し、仕事と生活の調和を実現する働き方改革を推進します。 |
S | 安全最優先・働きやすい職場づくり | デンカグループは、安全衛生と保安防災を、全ての事業活動の最優先事項の一つとして取り組み、重大事故・災害を起こさず、ハラスメントを防止し、健康で働きやすい職場づくりに努めます。 |
S | より良い地域社会形成への参画・貢献と信頼の醸成 | デンカグループは、良き企業市民として、より良い地域社会形成に積極的に参画し、その発展に貢献するとともに、地域社会との信頼関係を醸成します。 |
S | お客様との信頼関係の構築 | デンカグループは、製品・サービス・ソリューションに関し、世界のお客様に満足いただける安全で高い品質と適切な情報の提供に努めるとともに、誠実なコミュニケーションを行い、お客様との信頼関係を構築します。 |
G | 公正な企業活動 | デンカグループは、グループの事業に関連する関係各国の法令の遵守、公正で自由な競争、適正な取引、地球環境保全への配慮、児童労働や強制労働等の人権侵害に関わらない責任ある調達に努めるとともに、政治・行政との健全な関係を保ちます。 |
G | 情報開示とステークホルダーとの建設的な対話 | デンカグループは、財務・非財務情報を積極的、効果的かつ公正に開示し、その信頼性を確保するとともに、幅広いステークホルダーとの建設的な対話に努め、企業価値の向上を図ります。 |
G | リスクマネジメント | デンカグループは、企業活動に影響を与えるリスクの把握と重要リスクに対する対応力の強化を含む戦略的なリスクマネジメントに努めるとともに、自然災害、テロ、サイバー攻撃などの重大な脅威に対し、組織的な危機管理を徹底します。 |
G | 会社の有形・無形資産の保護と管理 | デンカグループは、有形資産および秘密情報・知的財産等の無形資産が競争力の淵源であることを認識し、適切な保護と活用に努めます。さらに第三者の正当な知的財産を尊重します。 |
G | 経営トップの役割と本方針の徹底 | デンカグループの経営トップは、本方針をグループ内に周知徹底するとともに、実効あるグループガバナンス体制を構築して、企業価値の向上に努めます。本方針に反して社会からの信頼を失う事態が発生したとき、グループ経営トップは、率先して問題解決、原因究明、再発防止等に努めます。 |
「サステナビリティ委員会(委員長:社長)」は、サステナビリティ(中長期的な持続性)を巡る課題に対して、執行部門による積極的・能動的な取り組みを監督するために、業務執行部門内に設置しています。社長を委員長、経営企画部担当役員を副委員長、管理部門担当役員を委員とし、オブザーバーとして委員を除く取締役が出席して、年5回開催します。
執行部門によるサステナビリティに関する取組みと非財務目標KPI(重要業績評価指標)達成状況などを審議し、提言を行います。審議・提言の実施においては、会社の意思決定の透明性・公平性の確保と、実効的なコーポレートガバナンス実現の観点から、サステナビリティ課題への取り組みと経営戦略・経営課題などとの整合性を意識し、リスク及び収益機会が事業活動に与える影響を考慮します。本委員会の審議結果は、取締役会に報告します。
また、「ポートフォリオ変革委員会(委員長:社長)」は、スペシャリティ、メガトレンド、サステナビリティの3つの要素を備えた事業へ、ポートフォリオ変革を推進するために設置しました。CO2排出量、労働生産性といった指標を取り入れて、2030年までに「3つ星事業100%」を目指しています。
デンカグループは、2023年度に開始する経営計画「Mission2030」の策定に際して、2030年に向けた8年間の中長期にわたるESG側...