2023年10月更新
事業ポートフォリオ変革によるスペシャリティ・メガトレンド・サステナビリティの3要素をそなえた新事業創出、他社との共創による新市場開拓において、知的財産の獲得を進め、デンカグループの無形資産価値向上を図り、また意思決定の場面で知的財産情報等を活用(IPランドスケープ※)していきます。
当社は、前経営計画Denka Value-Up期間(2018年~2022年)に事業のグローバル化に合わせ海外特許比率を高め、事業毎に必要な知財ポートフォリオの構築を進めました。
また、事業ポートフォリオ変革に貢献すべく、獲得した知的資産をより効率的に活用するために2021年よりIPランドスケープ活動を導入しました。
当社は、経営計画「Mission 2030」の目標達成に向けて、経営基盤を強化し、事業価値創造に貢献すべく以下の知的財産活動を推進します。
①事業を推進するための無形資産の獲得と活用
②協業企業先やM&A候補先の選定に役立つ情報提供
③新規事業創出に向けたIPランドスケープ活動
図1は、当社の国内外における保有特許件数、保有割合を示したグラフです。当社の外国特許保有割合が、 2022年末には55.7%ととなりました(2017年3月末時点48.5%)。
図2は、各事業における国内外特許保有数を示したグラフです。エラストマー・インフラソリューション部門は、インフラ関連事業において国内市場を主としているため国内特許保有割合が高いです。一方、電子・先端プロダクツ部門やライフイノベーション部門は、グローバルに事業を展開しているため、外国特許保有数割合を高めています。
また、基礎研究や次世代研究テーマなど長期的な視野での成果が期待される研究に関する特許も将来市場を予測して海外特許保有数割合を高めています。今後は、IPランドスケープの取り組みにより無形資産の活用による差別化、当社の強みが活かせるパートナー探しを積極的に進め、新市場創出や市場拡大を目指します。
WIPO GREEN とは、世界知的所有権機関(WIPO : World Intellectual Property Organization)によって設立された環境関連技術の活用を促進するプラットフォームです。当社は、自社内における CO2排出削減だけでなく、環境貢献製品や環境負荷低減技術の開発・提供にも力を入れています。WIPO GREENへ参画し、パートナー企業としてWIPO GREENへの参加を呼びかけることにより、当社の環境関連製品・技術に関心を持つ国内外のパートナーとの交流の機会を増やし、イノベーションを創出し、社会全体の脱炭素に貢献します。