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Products and Technologies 製品・技術

自動車における成長戦略【社員座談会】

自動車における成長戦略【社員座談会】

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社員座談会

  • 開催日:2019年6月21日 場所:デンカイノベーションセンター(東京都町田市)
    (役職は座談会開催当時のもの

座談会テーマ

自動車の技術革新を支える
デンカの研究開発

デンカグループには自動車の技術革新を支える、幅広い化学の技術があります。車両電動化や自動運転などの技術革新には、化学素材からのアプローチが欠かせません。セラミックスやアセチレンブラックなどを担当する研究開発責任者が集まり、それぞれの未来の価値創造への熱い思いを語りました。

【自動車関連製品の売り上げ目標】
デンカの自動車関連製品の2018年度売り上げ実績は370億円で、経営計画「Denka Value-Up」では2022年度に2倍の700億円へ伸ばす計画です。さらに2025年度には1,000億円とする目標を掲げています。

  • 村田 弘

    ファシリテーター 村田 弘
    Automotive Materials & Solution(AMS)
    開発推進室長
    ■ デンカグループの次世代自動車事業拡大を推進

  • 廣津留 秀樹

    廣津留 秀樹
    デンカイノベーションセンター
    先進技術研究所 機能性セラミックス研究部長
    ■ 新しい素材やシステムなどの「変革」に関わる研究開発

  • 岡田 拓也

    岡田 拓也
    デンカイノベーションセンター
    先進技術研究所 新規材料研究部長
    ■ 次世代自動車の新規材料の研究開発

  • 谷口 佳孝

    谷口 佳孝
    大牟田工場 セラミックス研究部長
    ■ セラミック回路基盤、球状アルミナフィラーなどの研究開発

  • 内田 靖隆

    内田 靖隆
    千葉工場 電池・導電材料開発室長
    ■ アセチレンブラックの研究開発

01 デンカの自動車向け製品・技術

村田:自動車業界では、100年に一度の大変革が進んでいます。
本日は、自動車関連製品の開発を担当する部門の責任者に集まっていただき、この大変革にデンカの技術がどう貢献し、自社の持続的成長を目指しているかを、語っていただきたいと思います。まずは、皆さんが担当している製品が、社会でどのような役割を担っているかについてお話ください。

谷口:大牟田工場セラミックス研究部では、「セラミック回路基板」や「球状アルミナフィラー」などをメインに研究開発を行っています。「セラミック回路基板」は、モーターを動かすインバーター、電子機器を動かすDC-DCコンバーターなどに使われる電子回路用の部品であり、「球状アルミナフィラー」は、半導体の樹脂封止材や放熱材料のフィラーとして用いられる機能性セラミック粉体です。

村田:「セラミック回路基板」は世界シェアが6割、放熱材料の「球状アルミナフィラー」はシェアが7割を占め、需要はさらに拡大しています。これらの製品はどういった技術をベースに築かれたものでしょうか。

谷口:デンカには祖業のカーバイド生産から培った高温の制御技術があり、大牟田工場ではその技術を基盤とし、セラミックス焼結技術や異種金属との複合化技術を発展させ、多くの製品を生産しています。その中の一つ、「デンカSNプレート(窒化ケイ素回路基板)」は、高出力化、小型化が進む自動車のインバーターに採用されています。「球状アルミナフィラー」は、火炎溶融法による粉体の形状・粒径の制御と金属異物の低減技術に特長がある放熱材料です。

廣津留:工場の研究部門では製品の高機能化、低コスト化といった「進化」に関わる研究を行いますが、私たちイノベーションセンターでは、新しい素材やシステムなどの「変革」に関わる研究を担当しています。具体的には、次世代の放熱機構を研究するナショナルプロジェクトに参加したり、ポテンシャルの高い自動車部品メーカーなどの需要家との新規素材の共同開発などを行っています。

村田:この「進化」と「変革」を進めるうえで必要不可欠となる新たなニーズをお客様から獲得することは、AMS開発推進室のミッションの一つでもあります。
谷口さんと廣津留さんのセラミックスと同様に、当社が高い世界シェアを持つ「アセチレンブラック」は、自動車用リチウムイオン二次電池の導電材として需要が拡大し現在もフル生産が続いています。内田さん、この製品の特長はどこにあるのでしょうか。

内田:電池の導電材は、安全性と長寿命を維持・向上させるための、厳格な不純物管理が求められます。「アセチレンブラック」の最大の魅力は、高温でのアセチレンの熱分解により製造されるため導電性が非常に高い点に加えて、不純物が非常に少ない点があります。この優れた特長を活かしつつ、よりお客様が使いやすい形状を検討するなどのテクニカルサービスに力を入れています。

02 100年に一度の大変革に対応するデンカの自動車向け製品開発

村田:現在、世界中で進行する自動車の大変革の中で、特に注目されている新技術・新機能が「CASE」という言葉で表されています。コネクテッド(Connected)のC、自動運転(Autonomous)のA、シェアリング/サービス(Shared/Service)のS、車両電動化(Electric)のEからつくられた言葉です。
デンカには車両電動化に関連する技術が多くあり、さらにコネクテッド、自動運転についても新規材料研究部が研究を進めています。シェアリング/サービスについてはAMS開発推進室がMaaS(Mobility as a Service)事業などの可能性を調査しています。皆さんは当社の経営計画「Denka Value-Up」の目標達成のためにCASEを中心とした技術革新に取り組んでおられますので、それぞれの状況についてお話しいただきたいと思います。

岡田:新規材料研究部では自動車の「変革」に寄与する次世代の材料開発を担当しています。車両電動化に関するものとしては、全固体電池などの次世代電池研究があり、コネクテッドと自動運転に関連するものでは、5G対応の電磁波吸収・遮蔽材の開発があります。また、騒音規制の強化の動きにより注目されている吸音材についても、当社のポリマー精密重合から樹脂加工のノウハウを活かした製品開発を進めています。

村田:岡田さんには、いろいろと幅広く取り組んでいただいています。その中で、ミリ波レーダーは、ミリ波帯の電波を発し、その反射波を測定することにより、100~200m先の障害物を判別できるセンサーで、自動運転を支える技術の一つです。
また、同じくミリ波帯を利用する5G通信技術は、より高度な通信機能(Connected)を車に付与するとともに、自動運転(Autonomous)に必要となる車車間通信・路車間通信を可能とします。共に、社会の関心が高く、様々な研究が進んでいます。
ミリ波帯の必要な電波のみを透過させ、それ以外の電波を吸収・遮蔽する材料の開発はいかがでしょうか。

岡田:5Gではミリ波という高周波を使うため、電波の損失の問題があります。また、余分な電波の散乱による誤作動も防止しなければなりません。材料自体の誘電特性の制御が課題ですが、デンカが持つセラミックス素材には特長のあるものがあり、様々な課題を解決できる可能性を有しています。新しい材料の開発や、有機系材料との複合化も含めて、アプローチを強化しています。

谷口:大牟田のセラミックス研究部では、世界中で自動車の電動化が進行する中、セラミック回路基板をはじめとする基板材料の動向に注目しています。車載用パワーモジュールは、お客様によって様々な考え方があり、構造を含めて大きく変わる可能性があります。当社にはセラミックス、金属、樹脂のそれぞれの技術があり、それを活かした研究開発の総合力が求められています。機能性フィラーについても、より高い熱伝導性のニーズに対応し、球状シリカ、球状アルミナに続く材料として、球状マグネシア(MgO)などの新規素材の開発を進めています。

廣津留:CASEが実用化する中、動作する温度や周波数が変わると、応力緩和や誘電特性などの面で、従来材料の延長線上では対応できないものも出てきます。求められる性能やスペックに影響を及ぼします。オールデンカで、ターゲットを逃がさないことが私たちのミッションです。セラミックスに固執せずに、有機-無機の複合体まで含めて提供できるよう対応していきます。

内田:車両電動化の普及が進むと、EV、HEVとPHEVの駆動用電池は、リチウムイオン二次電池が主流になっていくでしょう。
そしてEVの走行距離を伸ばすため、電池のさらなる高容量化へのニーズが高まると予測しています。少ない添加量でも機能を発揮できる新しい導電材料の開発も進めていかねばなりません。

03 社会発展に貢献するデンカの研究開発について

廣津留:今の時代、以前に比べるとスピードが相当重視されていて、ある日突然急にこれが欲しいとなったり、求められるスペックが変わったりします。常にそのような動きに準備ができているかということが、大改革の中でトップを走るためには必須なことだと思います。
例えば、電池への給電を非接触で走行中に行うようになるとすれば、充放電の回数が増え、より早さも求められていきます。
また、シェアリングが進めば、電池の稼働率は上がります。そういう動きをなるべく早くつかまえるように、新しい情報の収集に努めなければなりません。

谷口:私たち工場研究の基本的な姿勢は、お客様のニーズにお応えする研究開発を行うことですが、それだけではなく、可能な限りお客様と情報交換を行いながら、そのニーズを先取りし、どれだけ新しい提案ができるかが重要です。

廣津留:開発方針が固まったお客様からニーズを示されたとき、その後は他社との競争となります。お客様とともにニーズをつくっていくことで、他社より早くスタートでき、当社の特長も発揮することができます。オープンイノベーションの理想はそこにあります。

04 社会発展に向けた思い

村田:ニーズの話が出ましたが、当社では、持続的発展に向けたニーズが集約されるSDGsへの研究開発費の配分を高める取り組みを行っています。皆さんはこのような社会課題の解決に対して、どのような思いを持っているかをお聞かせください。

岡田:リチウムイオン二次電池は環境にやさしい技術として評価されています。しかし充電される電力は、石油や石炭をたくさん焚いてつくられているかもしれません。いろんなシステムが組み合わされて、初めて持続的発展につながるということがあります。SDGsを考えることは、そのような社会のシステム全体に目を向けるためのきっかけになりますし、世の中に求められているものが見えてきたり、ちょっと発想を広げていくと新たな製品開発の種になるはずです。

内田:リチウムイオン二次電池の導電材であるアセチレンブラックは、アセチレンを熱分解して製造しています。このアセチレンは石灰石やナフサからつくられます。私は1人の研究者として、環境負荷をより減らす高効率の生産方法を追求することが技術開発の前提であると思っています。

谷口:これだけいろいろな製品を扱っている化学会社は、他にはないと思います。そこにデンカのモノづくりの強みがあります。
セラミックスもあり樹脂もあり、それだけ数多くの技術があるので、それを研究開発に使うことが重要で、デンカだからこそできる社会貢献です。若い人たちには、デンカの研究者は多様な分野で活躍できる可能性があり、いろいろな夢を持てる会社であることをお伝えしたいです。

村田:本座談会では、皆さんに研究者の思いを熱く語ってもらい、デンカのモノづくりの一端をご紹介しました。経営計画Denka Value-Upでは2022年度までにスペシャリティー製品の営業利益比率を90%以上とし、自動車関連製品の売上高を2倍にするという目標を掲げています。この成否は、新規製品を開発する私たちの頑張りにかかっています。デンカならではの自動車技術のスペシャリティーを結集して、世界の持続的発展への貢献を目指していきましょう。

株式会社ディ・エフ・エフ, デンカ株式会社 CSR・広報室, デンカ株式会社 IR室, 星和ビジネスリンク
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